勤務地が悪くて薬剤師辞めたい

利益優先の薬局薬剤師を辞めたい

会社の方針に不信感のあるKさん

【年齢】32歳
【職場】チェーン薬局
【年収】550万円
【休み】普通
【人間関係】普通
【備考】管理薬剤師

今の薬局に転職して2年目、管理薬剤師をやらしてもらっている。日々の業務に関しては大きなトラブルはなく、周りのスタッフとの人間関係も良好。自分も薬剤師としてはまだまだな点も多いがある程度の事ならば対応できる自信もついている。
しかし問題な点がある。それは会社の体質だ。
会社は「患者第一」などと言っているが、実際は利益優先。不正請求や期限が切れた在庫の薬を使用したり無資格調剤、最近ではかかりつけ薬剤師の同意をろくに説明もせずに取らせる。これまでの自分の薬剤師としての経験から言ってもグレーを過ぎて真っ黒な部分も多い。この薬局を辞めるしかないのだろうか。

違法な職場に悩む薬剤師の解決策

薬局のグレーゾーン

昨今では無資格調剤や薬歴未記載が問題になりましたが、薬局において大なり小なりグレーゾーンな事を行っている薬局がほとんどではないでしょうか。
ただし問題は、グレーな事の程度及びどうしてそれを犯すのかという理由となります
もし人材不足のために多少の御法度なことを仕方なくやっている状況が半ば常態化し続いているのであれば、もちろん良いことではありませんがまだ救いようがあると思います。
問題は最初から利益最優先で物事を考えている薬局、患者への健康被害が生じる可能性に直結する事も行っている薬局です。

この場合では薬局は次から次へと患者優先よりも利益優先で物事を考えていきます。これは変わる事はありません。

ですからその薬局で違和感を感じつつ管理薬剤師をしているあなたは正義感が強い人なのでしょう。なおかつそれなりの経験を経て、全ての事を白と黒で片づける事が必ずしも良い事ではないと知っている人。「グレーな事は一切ダメだ」とも思っていないはず。
ただそれを考慮しても目に余る薬局の体質に相容れないのではないでしょうか。おそらくこの溝は埋まる事はありません。埋まる時はあなたが利益優先の考えに染まってしまった時でしょう。

 

利益優先の罠

利益優先の薬局が一番お金がかかるのがそう人件費です。つまりあなたのお給料になります。

しかしこのご時世では薬剤師の給料が安いと人を集めることができませんから、それなりの給料を提示しておき、一方で不当な労働条件を強いたり薬局として違法とも言えることを行う。もはや何のための医療であるのか分かりません。

そして問題なのはあなたの正義感は会社としては不要と判断されること

会社としてあなたの様に真っ当な判断をする人間が会社の方針に反対する事は利益優先の面からして厄介な存在。もちろん管理薬剤師をしてくれる薬剤師、売り手市場の薬剤師ですから、多少の反発くらいでは退職させる事など不可能でしょう。かと言って多少の反発で会社が何か変わるかと言われればそんな事はありません。つまりあなたがそこで頑張っても意味がなく、何も改善されない可能性が非常に高いです。

 

あなたも会社の一員

では考え方は会社と全然違うあなたですが、会社と独立した存在かと言えばもちろんそんな事はありません。あなたはその薬局の管理薬剤師なのですから、もし何か起きた時にはあなたの責任でもあります。むしろその観点から言えば薬局内では最も加担した人物になっている状態です。
「自分はずっと悪い事だと思っていた」なんて言う事が聞き入れられるはずがありません。あなたがその会社に属している限りあなたも共犯者でしかないのです。

最近ではハーボニーの偽薬を扱った管理薬剤師が管理業務を降ろされるなどの行政処分を受ける事態も発生しました。もちろん仕入れはその管理薬剤師が行ったものではありません。まさに利益優先の薬局が招いた結果起こるべくして起きた事件となります。

 

会社が罪に問われる可能性

そうは言ってもおそらく会社が社会的に制裁を受ける事はかなりレアなケースになると思います。薬歴未記載問題でも無資格調剤でもあれだけ大きな問題だったにも関わらず、大きな行政罰は一切なし。返金程度で済まされる扱いでした。あれだけ大きな事件になったハーボニー偽薬問題でも5日間の業務停止のみ。

それにあなたが保健所や厚生局に相談に行っても十分な対応をしてもらえない可能性もあります。ですからいくら会社の不祥事を訴えても、大きな変化を望むのは厳しいです。そしてその時点であなたはすでに退職の意思を固めている事でしょうから、内部状況をリークして辞めるという点ではアリかもしれませんが、もし会社の体質改善を求めるために動くのは賢明ではありません。

あなたの対応

では会社が制裁を下されたり、それにより薬局の管理者であるあなたも不都合な事が起きるかと言えば可能性で言えばそう高くありませんが、では一人の薬剤師としてあなたはそれで満足でしょうか。

おそらくあなたは自分が罪に問われる問われない以上に、利益優先にして患者を第一に考えない腐り切った会社の考えを改めてもらい、納得のいく仕事をしたいだけだと思います。ですから結論から言えばその会社で働くのは一刻も早く止めた方がいいです。

問題なく毎日が過ぎていく中で、あなたはその環境に少しずつ少しずつ慣らされてしまっています。ひょっとするとあれ程嫌だった利益優先という概念を自ら主張して、会社に貢献するようになるかもしれません。

ですからあなたの気持ちがそのままであるうちに転職を考えてみてください。

最終結論

会社に何を求めてもおそらく変わる事はありません。会社はあなたが思っている以上に大きな存在です。ですからそれに立ち向かう時は改善を求めずに退路を断って行きましょう。そして自らが身を引く事が一番あなたのためになるでしょう。薬剤師としてプライドを持って働きたいのであれば、職場も自分の納得のいく職場を選んでみてください。後ろめたい事をしながら理想とする薬剤師を目指すのは困難です。