薬剤師の転職について

薬局から病院に転職する時の不安を和らげる方法

 

薬剤師の中には調剤薬局から病院へ転職を考える人もいると思います。

ただ一般的に病院薬剤師は薬局薬剤師よりも敷居が高く感じられ「薬局から病院の転職は難しい」とよく言われます。

しかしはっきり言って薬剤師が薬局から病院に転職する事自体はたいして難しくありません。問題になるのは未知の病院に転職するという心理的なハードルになります。

 

そこで今回は薬局薬剤師が病院薬剤師へと転職するための不安を軽くする方法を紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

 

薬局から病院への転職の不安を和らげる方法

もしあなたが病院でやりたい事があって病院への転職を考えたとしても不安が優ってしまう場合もあると思います。

むしろ初めての病院への転職で不安にならない方が珍しいのではないでしょうか。

ではここからはそんな不安を少しでも取り除く方法を紹介していきたいと思います。

 

とりあえず慢性期の病院に転職してみる

これまで病院薬剤師としての経験がない場合にはまずは急性期でなく慢性期や回復期の病院に転職してみることをおすすめします

 

急性期・回復期・慢性期とは以下の様な機能を持つ病院になります。

急性期「急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、医療を提供する機能」

回復期「急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能」

慢性期「長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能」

引用:厚労省HP

 

もちろん病院によりますがざっくり言うと、扱う薬が多種にわたり求められる知識が高めなのが急性期になり、回復期や慢性期は治療においても一段階落ち着いたイメージになります。

 

中には「バリバリ急性期で働きたい」と言う人もいるかと思いますが、まずは比較的落ち着いている症状の患者が多い慢性期で病院薬剤師として飛び込んでみるのもいいでしょう。一度でも病院で働いた事がある経験は次の転職の時に余裕が生まれます。

中には慢性期と急性期の両方を併せ持つケアミックス病院もあります。

ただ回復期や慢性期が急性期より楽とか、知識がなくてもできると言う話しではありませんので、事前にしっかり確認するようにしましょう。

 

本当に病院しかできない事なのか考え直す

薬局では学べずに病院でしか学べない事も確かにあります。

ただそれが本当に病院に転職してまで必要なのかを一旦考え直してみましょう。

 

現在ネットをはじめ様々な情報が手に入る時代です。わざわざ転職までしなくても必要な知識を手に入れることは難しくありません。

もし興味がある事ならば薬剤師会を通して話を聞いたり、実際に見学させてもらう事で体験する事も可能です。本当に病院への転職が必要なのかもう一度考え直してみましょう。

 

徹底的に調べて転職先への不安をなくす

それでも病院薬剤師へ転職したいと考えた時に不安をなくす一番の方法は徹底的にリサーチすることです。

 

ではどうやって不安を取り除くかと言いますと転職する際に転職サイトを利用して気になる病院の情報を集めてください。

この場合ポイントとなるのが転職を避けるべき職場です

具体的には

・院内処方か否か

・中堅の薬剤師がいるか

・設備や考えが古すぎないか

・現場の雰囲気

これらの事に注目してみましょう。

 

まず院内か院外かは非常に大切な要素です。院内調剤ならば外来の処方箋をさばくだけで1日の大半を過ごすことになるため、おそらくあなたの理想はかないません。

 

また中堅の薬剤師がおらず、年配の薬剤師しかいない場合は悪い意味で代謝が良い職場です。新卒薬剤師が入ってもすぐに辞めたり、中堅薬剤師がいない職場はそれだけ離職率も高いことの現われになりますのでここにも注目してみましょう。

 

そして設備や考え方が一世代昔の病院ならば、病院において薬剤師はそこまで必要とは考えられていないケースも少なくありません

 

また病院に転職する際には絶対に見学をさせてもらいましょう。そしてその時に確かめるのが職場の雰囲気です。もしそこで働く薬剤師が何だかギスギスしていて会話もない様子ならば少し考え直した方がいいかもしれません。

見学をスルーしてしまうと後々に後悔する可能性が格段に高まってしまいますので絶対に見学に行きましょう。

 

薬局から病院への転職を止めた方がいいのはこんな人

薬局から病院への転職は簡単

病院薬剤師は薬局薬剤師よりも敷居が高く感じられ「薬局から病院の転職は難しい」とよく言われます。

確かにこの心理的なハードルもあるため病院への転職をためらう人も多く存在しますが、病院薬剤師へ転職する事自体は決して難しくありません。

 

というのも現状、中途採用でも非常に多くの病院が求人を出しています。

例えば東京都で病院薬剤師の求人を探すと薬キャリでは300件以上もヒットします

東京の病院薬剤師求人
薬キャリ

もちろん大学病院や人気の急性期の病院だと競争率も高いため、転職組が入るには狭き門になりますが、シンプルに薬局から病院への転職自体はやろうと思えば全くハードルの高いことではありません。

 

病院か薬局か迷う人は転職しない方がいい

もしあなたが病院薬剤師に転職してやりたい事があっても、不安の方が優っている場合は正直転職するのはやめた方がいいです。

 

と言うのも薬局を辞めてまで病院に転職する意志がその程度であるならば、わざわざ薬局から病院に転職しても意味がありません。

 

一部では「病院でも働いておけば薬剤師として安泰」と考えて転職する人もいますが、はっきり言ってただ病院に属してみれば薬剤師としてのスキルが高まると思ったら大間違いです

 

では具体的に目標は何かと言えば人それぞれですが例えば

「今後在宅医療が必要となる時代において点滴や注射の扱いについて学びたい」

「医師や看護師はもちろん他のコメディカルとどのような連携が取れるのか学びたい」

「薬局内でしか見れなかったものに対して病院からの視点でやれることを考えてみたい」

これら以外にも十人十色の目標があると思いますが、もし何かしらの明確な強い目標がある場合ならば薬局から病院に転職しましょう。

 

しかし何の目的もなく病院に転職を考えて、おまけに不安になるのであれば完全に時間の無駄です。

個人的には目的はなくても好奇心で「なんとなく次は病院で働いてみたい」と考えて病院への転職を考えたり、薬局の仕事はつまらないと考えて転職するのも全然アリだと思いますが、「病院でやっていけるか不安」と考えて右往左往しているならば無理に病院薬剤師として働く必要はないと考えます。

 

本当に病院で働かないといけないのか考える

もしあなたが何かしらの目的があって病院薬剤師に転職したとしても、果たしてそれが実現可能か否かはまた別の問題となってきます。

 

よくあるのが「自分が想像していたものと違った」と言う現実です

 

例えば病棟業務を行いたいと考えて病院に転職しても実際は入院や外来患者の調剤ばかりで1日が終わってしまったり、薬剤師が薬物治療で医師に意見をすることがタブーとされたり、看護師に邪魔者扱いされたりと理想とは違った職場に就くリスクもあります。

ただこれは可能性の話しなのでしっかりした調べを行う事で回避可能です。

 

給料は度外視する必要がある

言わずもがなですが基本的に病院薬剤師の給料は薬局よりも低く、新卒薬局薬剤師の給料よりも低い可能性も十分あります。

もしあなたに病院に転職する明確な目的があるならば勉強代として給料を諦める事もできるかもしれませんが、それでもいつか必ず給料に不満が出るでしょう。ですからある程度期限を自分で決めてその期間でしっかり目的を果たす事をおすすめします

都市部では地方よりも条件のいい求人が多く出ています。ただあなたのやりたい事も加味すると給料まで求めた理想の病院に就職できる可能性は低いと思います。

 

薬局から病院への転職が不安になるのは当たり前

それでもいざ病院への転職を考えたとしても、やはり不安は付き物だと思います。

上でも「不安を和らげるために見学は必須」と言いましたが、その見学ですら「初めて行く病院ならばどこに声をかけて良いのか」「何を聞けばいいのか」「そもそも見学できるのか」と不安になる人も多いと思います。

 

それに薬局から薬局に転職する際にも不安になる人も多いため、それが病院となるとさらに不安が増すのは自然な事です。

ですから不安になって当然と言った気持ちで転職を考えてみてください。

 

また薬剤師転職サイトの利用は不安でない人もでも必須になりますので絶対に利用しましょう。

基本的に見学や面接の日程調整は丸投げしてもOKですし、見学や面接で不安な事を事前に薬剤師転職サイトの担当の方に相談する事ができます

中には転職する意向が8割方固まっている場合でも休みや給料や残業について事前にしっかり確認しておいた方が後々の事を考えると絶対にいいので、この様な聞きづらいことも転職サイトを通じて事前にしっかり確認しておくようにしましょう。

 

では沢山ある薬剤師転職サイトの中からどこを利用するかと言う話しですが、これは言わずもがな病院薬剤師に強い転職サイトを利用する必要があります。

 

具体的には薬キャリが該当します。



薬キャリ

 

もし土地勘のない病院への転職を希望していたり、一人で面接や見学が不安な人は薬剤師転職サイトの担当の人が同行してくれるファルマスタッフもおすすめです。



「ファルマスタッフ」

せっかく無料で利用できますので、ただでさえ不安の多い病院への転職の際にはこれらの転職サイトを有効活用しましょう。