一般的な転職理論について

薬剤師が引き止めされても絶対に円満退職できる2つの方法

 

現在薬剤師は人手不足のため、退職の意向を告げるとほぼ間違いなく引き止めに合います。

つまり薬剤師は辞めたくても簡単に辞めさせてもらえません。

せっかく勇気を振り絞って辞めますと伝えたとしても「考え直してくれないか」「せめて次の薬剤師が入るまで続けて欲しい」とまず言われます。

 

そしてあなたが決意を固めて伝えた退職の意思も結局「保留」と言う形にされ、いつまでもやめる事ができない薬剤師も少なくありません。

 

もちろん民法上は事前に2週間以上の退職の申し出があれば退職が可能になりますので、半ば強硬手段を取って辞めることを考える人もいるかもしれませんが、できれば円満退社とまではいかないまでも過度にもめることなく辞めたいですよね

 

そこで今回は引き止めにあった薬剤師が円滑に退職する方法を紹介したいと思います。

誰とももめる事なく円満退社したい

有給も全部消化したい

条件を提示されたら心が揺らぐかも

退職する予定のある薬剤師の方はぜひ参考にしてみてください。

 

薬剤師が退職を引き止めされる理由

ではまず「どうして薬剤師が退職を告げると引き止めに合うのか」と言う理由について説明します。もちろん冒頭でも言いましたが薬剤師不足と言うのがすべての引き金ですが、ここでは一歩踏み込んで見ていきたいと思います。

新規採用にコストがかかる

薬剤師は人手不足で新しい薬剤師を探すのが難しいと言う理由が一番ですが、それに伴って必要なのがお金です。

例えば転職サイト経由で薬剤師を雇うとなると数百万のコストがかかりますし、人材派遣会社を利用するにしても破格の時給を支払わなければなりません。

 

もし薬剤師が世の中にあふれていて、ハローワークに求人を載せておけばいくらでも応募があるならばあなたが引き止めされる事もないでしょうが、如何せん新規採用にはコストがかかり過ぎてしまいます。

 

おまけにいつ新しい薬剤師が来てくれるのかも不透明な事も相まって、基本的に薬剤師は引き止めにあってしまいます。

 

会社にとって引き止めは簡単

会社からしてみれば薬剤師を引き止める事はそう難しい話しではありません。

と言うのも薬剤師が辞めたいと考える理由に対していくらでも改善策を提示できるからです。例えば以下の様な対応です。

・体力的にキツイので辞めます⇒勤務時間を減らす方向で話を進めるとの提案

・残業が多いので辞めます⇒残業しなくていいと言われる

・ほかにやりたい事ができた⇒やりたい事ができる様に努力すると言われる

 

あなたの多少の不平・不満は会社側は改善しようと提示してくれます。なぜなら上でも言いましたが今薬剤師を確保するのはそう簡単ではありませんので、辞める薬剤師にいい条件を提示するのと新たに薬剤師を探すのでは断然前者の方が労力が少ないからです。

 

それに薬剤師が退職理由で告げる理由などたかが知れていますから、会社側にとってはあなたを引き止める事はそう難しい話しではありません。

 

薬剤師が退職の引き止めにあっても退職すべきケース

薬剤師の中には退職の引き止めにあって「そこまで言うならば考えてもいいかな」と退職を踏みとどまる人もいるかもしれませんが、これから挙げるケースの場合は引き止めには絶対に乗ってはいけません。

情で訴えるだけ

感情だけで退職を引き止めるだけのケースは最悪です。

例えば「これから会社を盛り上げて行こう」「君が一番信頼できる薬剤師だ」「これからもうちを支えて欲しい」などのポジティブな言葉をかけて引き止めるケース。

場合によっては「今辞めたらどこにも通用しない薬剤師になるぞ」「今辞めて周りの迷惑は考えないのか」と言った脅しに近いものまで含まれます。

 

ではどうしてこの感情で訴えるだけがダメなのかと言うと結局何も解決しないからです。

 

あなたは何か理由があって辞めたいと考えて「辞める」と伝えたはずです。いい加減な気持ちで辞めるとは言わないでしょう。

 

しかし会社側としてはその辞めたい理由は聞かずに、これからのことを提案し始めています。つまりあなたの気持ちは無視されているのです。

そしてこの一番の問題点はあなたの断れない性格に付け込んで、会社としてはデメリットなしであなたを働かせ続けようとする意志が見え隠れする所にほかなりません。

 

人間関係に問題がある

薬剤師の退職理由で最も多いのが職場の人間関係ですが、もし人間関係で辞めると告げたのに引き止めに合ってしまった場合もさっさと辞めてしまいましょう。

 

おそらくチェーンの会社ならば人事移動で同じ職場にならない様に配慮してくれる可能性もありますが、もし日頃から問題のある薬剤師が発端となったケースでない限りはおそらく移動されるのはあなたです。

それにあなたが退職を告げて即移動になったのであればまだマシな方で、場合によっては数カ月もそのままの状態が続くことも考えられます。

また病院や中小の調剤薬局などの場合にはそもそも移動自体が困難な職場ばかりになりますので、どうやっても解決することはできません。

 

あなたのやりたい事が決まっている

もしあなたが既にやりたい事が決まっているため退職を考えている場合には絶対に退職しましょう。

 

おそらくあなたがそのまま正直に退職理由を会社に話すと「じゃあうちでもやれるように検討してみるよ」と言ったように取りあえず引き止めにあってしまいますが、現実的にあなたがやりたいことはまずできません。

 

繰り返しになりますがあなたが引き止めに合うのは完全に会社側の都合です。

あなたが自分のやりたいことを諦めてまで会社のために尽くす事をいとわないのであれば問題ありませんが、とりあえずの引き止めのためにあなたが自分を捨てるメリットは一切ありません。

 

薬剤師が引き止めされても絶対に円満退職できる2つの方法

ではここからは退職を引き止められた薬剤師が円滑に辞める方法を紹介していきます。あなたが仮に管理薬剤師でも円満退職する事は絶対に可能になりますのでぜひ参考にしてください。

既成事実を積み上げる

あなたが引き止められる理由に「次の職場が決まっていない」と言う理由も強いです。

会社側からすると「どうせ決まっていないなら働き続けて欲しい」と言う絶好の引き止めの理由を提供している様なものです。

ですからあなたは既成事実を作ってしまいましょう。例えば次の職場を決めてしまうだとか、転職活動を開始してしまいそこへの就職が○月には決まりそう等と言って既成事実を作ってしまいましょう。そうすれば会社としてもどうしようもありません。

いい人になるのは無理だと考える

「会社にはお世話になった。できる限り穏便な形で辞めたい」と思う薬剤師の方も多いかと思います。もちろんそれは素晴らしいことです。

しかしそのせいもあって会社からの引き止めをどうしても振り切る事ができず中々辞めれない薬剤師も少なくありません

 

でもこの考えは間違っています。

もしあなたが本気で辞めたいと考えているのであれば過度に良い人だと思われることを意識してはいけません。

 

と言うのもそもそも

辞める=悪い

会社に残る=良い

と言う構図は間違っていますよね。

しかしあなたも自然と引き止めに合ったらそれに応える事が良いと考えてしまっていませんか?それは決して良い人ではなく会社にとって都合が良い人なだけです。

ですから360度良い人であると思われる必要はありません。その考えだといつまでも経っても辞めることはできないでしょう。

 

3カ月に退職を告げる

本来ならば2週間で退職する事は可能になりますが、代わりがすぐに見つからない薬剤師の場合には最低でも1カ月前に退職を告げないといけないケースも多いです。

ただあなたが経営者のためを思って退職をするならば3カ月前に告げるのも1つの手段です。

3カ月あればあなたの代わりを探すために経営者側も必死で後任を探そうとします。そしてこの3カ月と言う期間はあなたのためでもあります。と言うのも3カ月経って後任が見つからない場合はっきり言っていつになるか分かりません。つまりあなたの退職は永遠にやってこない事になってしまいます。

 

条件次第では引き止めに乗るのもアリ

世の中には転職の引き止めにあっても絶対に強い意志で辞めるべきだと言われています。

しかしもしあなたが会社が提示した条件が良く、まだ退職後の予定も決まっていない場合には引き止めに乗るものアリだと思います。

 

「その条件が嘘だったらどうするのか?」「他の職員と気まずい雰囲気になったらどうするのか?」と考えてしまうかもしれませんが、その時は潔く今度こそ辞めてしまいましょう。

あなたの退職理由が引き止めの条件で解決できる問題であるならば有効利用するのも選択肢として考えてみてください。

 

管理薬剤師だから退職していけない理由はない

あなたが現在管理薬剤師だとしても退職する事に悩む必要はありません。管理薬剤師と言えども言ってしまえば雇われ店長。サラリーマンである以上退職するのは完全にあなたの自由です。

これを下手に責任感を感じて「管理薬剤師だから退職はできない」と考えてしまっては一生退職することはできませんし、きっと途中で限界がやってくると思います。

ですから管理薬剤師だからと言うのは関係ありません。あなたが管理薬剤師として培ったスキルは必ず別の所で活かす場面があります。下手に責任感を持って自分を責める必要はありません。

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薬剤師が円満退職するために必要な退職理由より大切な2つのこと

あなたが本気で円満退職したいならばどれだけ理詰めで言っても正直厳しいと思います。なぜなら理詰めで攻めると理詰めで返されてしまうからです。例えばあなたが残業がキツイと言う理由で退職を申し出ても「じゃあ残業しなくていいから辞めるのだけは考え直してくれ」と言われるのが関の山です。そうなればまだマシな方であなたをつなぎ留めるためだけの口だけの職場も少なくありません。

 

ではあなたが円満退職するためには何をすればいいのか。この時ははっきり言って退職理由はさほど重要ではありません。それよりも以下の2つの事を伝えてください。

・働かせてくれた事に感謝を告げる

・悩みに悩んで決めた事を話す

この2つを実践すればかなりの確率で円満退職ができます。

 

まずあなたが引き止めにあう場合には形はどうであれ「情」に訴えられると思います。

「君にこれからも頑張って欲しい」「君がいないと困るんだ」と、別れたくないカップルのように強い感情に訴えた引き止めにあったことでしょう。おそらくあなたも少し心が動いたのではないでしょうか。

 

そんなあなたが円滑に辞めるために大切なことはこれをそのまま相手に返す必要があります。つまり情に訴えかけて辞めると言う事です。さらに言えば感謝」を伝えまくりましょう

 

具体的に言えば「今まで働かせてもらって本当に感謝しかありません」「本当にお世話になったと思っています。ありがとうございます」と情に訴えてとにかく感謝を告げてください。もしそれでも引き止められる場合には「お世話になった職場なので良い形で終わりたいんです。」と告げてみましょう。

 

ではなぜ感謝を伝える必要があるのかと言いますと、もしあなたが辞めるとしても円満退社で終わらしたいのはあなただけでなく会社側も同じです。

なぜなら会社からすると「ひょっとしたらまた帰ってきてくれるかもしれない」と言う期待が生まれるからです。これにより今ごねてあなたを無理やり引き止めて嫌われるよりはまた働いてくれるという期待を込めて退職が円滑に行く可能性が大幅にアップします。

 

そしてそれに加えてあなたは悩んで悩んで悩んだ末に決めた固い決意である事を告げてください。

雇う側からするとあなたの退職の申し出は軽い気持ちで申し出たわけではないと分かっているはずです。しかしあなたにまだ働く意志が残っているならば全力で退職を阻止する事になります。ですからあなたは軽い意志ではなく悩んだ末に出した結論で、もう揺らぐことがない事を話し、そして働かせてもらった事に感謝を告げれば円満退職する可能性はかなり高まります。

 

そして上でも言いましたが退職する際には次の職場を決めていると言った方がいいです。もちろん実際はまだ決まっていない状態でもOKです。それでも「次の職場はほぼ決まっている」くらいの勢いで伝えてください。

 

どうしても後ろめたい人は平行して転職活動を行っても良いと思います。実際に転職活動を行っているといないではいざ退職を告げた時の信憑性が全然違います。ですから取りあえず薬剤師転職サイトに登録しておくのもいいでしょう。実際に退職して転職する際にはどっちにしても薬剤師転職サイトを利用する事になりますので、早いうちから利用する事でより好条件の求人に触れることができます。

 

そして転職サイトを利用する際には薬キャリを推します。転職サイトでも大手で特に調剤薬局と病院薬剤師の求人はピカイチだからです。

 

もし本気で退職したいのであればまずは薬剤師転職サイトを利用してください。そしてその上で働かせてくれた事に感謝を告げる、悩みに悩んで決めた事を話すを実践してみてください。