薬剤師のお金事情

【お金は重要】薬剤師が産休・育休を取得してから転職すべき理由

 

薬剤師の職場は女性と男性の割合がほぼ均等と言う医療系にしては珍しい職場になりますが、いざ妊娠・出産を考える時に

パート薬剤師でも育休って貰えるの?

管理薬剤師だけど休んでもいいのかな?

退職も考えている

と産休・育休の取得について悩んでいる女性薬剤師の方も多いのではないでしょうか。

特に薬局は非常に小さな単位での職場になりますので前例がないケースも少ないと思います。

 

そこで今回は薬剤師は産休・育休を取得するべきなのかどうかというテーマについて紹介していきたいと思います。

中には「育休の相談をしてみたけど受け入れて貰えなかった」と言う方もいると思いますので、その時の対策などについても併せて紹介していきます。

 

パート薬剤師や管理薬剤師でも産休・育休は貰えるのか

まずそもそもパート薬剤師であったり管理薬剤師という立場であっても産休・育休はもらう事ができるのかと言う話しですがパート薬剤師でも管理薬剤師でも産休・育休は取得可能です。

 

こちらは会社の判断に関わらず法律に定められているものになりますので安心して産休・育休をもらうようにしてください。

ただ産休・育休の恩恵を100%受けるには「12カ月以上続けて同じ会社で働き社会保険に加入していることが最低条件」になりますので、ここら辺に関しては次のお金にまつわる話しの部分で紹介させてもらいたいと思います。

 

薬剤師が貰える産休・育休時のお金

女性薬剤師の中には出産を機に退職を考える方もいるかもしれませんが、その判断は産休・育休時に貰えるお金を知ってから辞める判断をしても決して遅くはありません。

むしろ薬剤師の場合、出産前に辞めることでトータル200万円程度損をする事にも繋がりますので、まずは薬剤師が出産・育児の際に貰えるお金(手当や給付金)について紹介していきたいと思います。

 

薬剤師が貰える産休中の金額の目安

〇産休中

①出産一時金として42万円

②出産手当金として日給の3分の2相当

 

まず①の出産一時金ですがこちらは健康保険に加入しており妊娠4カ月以上での出産の場合にはもれなく貰う事ができます。もちろん旦那さんの扶養に入っていてもOKです。

つまり仕事を辞める・辞めないどちらでも影響はありません

 

問題なのは②の出産手当金です。

こちらは自身が健康保険に加入している必要があります。

基本的に結婚して子供ができるまでフルタイムで働く薬剤師の方は多いため、おそらく多くの方が該当する事になると思いますが健康保険に加入している必要があります。

またパートの場合でも薬剤師は時給が高いため自分で健康保険に加入しているケースが多いと思いますが念のために確認は必須です。

 

そしてもう1つの条件として健康保険の加入期間ですが、こちらは12カ月以上継続して加入している必要があります。間に空白の期間がある場合にはリセットされるので注意が必要です。

 

そしてこの出産手当金は仮に退職した場合でもすでに出産手当金を貰っていた場合や出産手当金を貰う資格を有している場合は引き続き出産手当金をもらう事が可能です。

※ただし退職日に出勤してしまうと出産手当金を貰えなくなるので注意しましょう。

引用:全国健康保険協会

 

ではここで具体的な金額を考えていきます。

出産手当金は日給の3分の2相当がもらえて、基本的に出産日の前42日から出産日の翌日以後56日まで支給されますので計98日分貰う事になります。

月に30万円の月収の人だと

1万円(日給)×2/3×98日=65万3333円

となります。

 

薬剤師が貰える育休中の金額の目安

では次は育休の際に貰えるお金についてみていきたいと思います。

〇育休中

③育児休業給付金⇒月給の50~67%×育休月数

④児童手当⇒5000~15000円/月

 

こちらも④の児童手当は上で紹介した出産一時金の様に働いている・いないに関わらずもらう事ができます

3歳までは1万5000円貰えますが所得制限があるため注意しましょう。こちらは扶養家族によって金額が異なりますので詳しくは内閣府のHPを参照してください。

参考:内閣府HP

 

そして問題なのが③の育児休業給付金ですが、こちらは現場に復帰する事を前提に支払われるものになりますので、もし育休中に途中で退職した場合は退職した後の育児休業給付金はもらうことができません。もちろんすでに支給された分の育児休業給付金を返還する必要はありませんが、退職後は貰えなくなることを忘れてはいけません。

 

そして育児休業給付金が貰える条件としては

・雇用保険の加入している

・育休前の2年間に、1ヶ月に11日間以上働いてる月が12ヶ月以上ある

・育休中に就業している日数が月10日以下である

・会社から、育休前の給料の8割以上となる支払いがない

となり同じ会社で12カ月以上働くこと、そして育休中に過度に働かないこと・給料を貰わない事が条件となります。参考:career-picks

 

貰える金額としては休業開始時賃金日額×支給日数×67%となりますが、育児休業の開始から6か月経過後は50%となります。そして育休として1年間休む人が大半となります。

 

すると仮に30万円の月収があったとするならば

育休開始から180日目まで 30万円×0.67×6カ月=120万6000円

181日目以降 30万円×0.5×6カ月=90万円

となり合わせて210万6000円の育児休業給付金の支給となります。

 

薬剤師は産休・育休で貰える金額がかなり高額

つまり仮に出産前に退職せずに産休・育休をとった場合では

65万3333円+210万6000円=275万9333円

これだけの金額の差が生まれることになります。

 

もちろんこれは月収30万円の場合ですが、20~30代薬剤師の月収は低くても25万円の月収を貰っている人が大半ですからいずれにしてもかなりの金額を受け取る事になるでしょう。

おまけにこれらは非課税となるため手取りとして受け取ることができます。

さらに出産育児の時期は厚生年金保険料・健康保険料が免除されますのでさらに恩恵を受けることができます。

 

そう考えると「結婚したから寿退社して専業主婦」と言う働き方もありですが、薬剤師1年目の手取り並みにお金を貰える事を考えると産休・育休を取る事が向こう1年分の仕事だと考えることもできます。

 

薬剤師が産休・育休が貰えない時の対処法

女性の産休・育休は法的に守られている

これだけの恩恵がある産休・育休ですが、職場によっては「産休・育休はあげる事ができないと」と言われてしまうケースもあります。ひどい場合には「育休をとるなら辞めてくれ」とまで言う所もあるそうです。

 

しかしそもそも産休は企業の許可を貰って獲得するものではありません

 

女性が出産のために産休を取る事は労働基準法で定められています。

使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。(労働基準法第65条1項)

 

しかし規模の小さい職場やブラックな職場では人手不足を理由に「産休はあげれない。産休を取るなら辞めてくれ」等と言った申し出を受ける事もゼロではありませんがこちらも法的に拒むことはできないんです。

会社は、対象となる労働者から育児休業や介護休業の申出があったときには、経営困難、事業繁忙、人手不足等の理由があっても拒むことはできません(育児・介護休業法第6条)

 

もちろん産休・育休を取ると言ったあなたに対して不利益を生じるようなことを行うのも禁止されています。

会社は、産前・産後の休業や育児休業、介護休業を取得することを理由に労働者を不利益に取り扱ってはならない(育児・介護休業法第10条)

 

この様に働く女性の産休・育休に関してはガチガチに法律で定められているにも関わらず、経営者の感情によってそれらを反故にされてしまう事はあってはならないことです。

 

ですから産休をどうしても与えないと断固として反対されるのであれば労働基準監督署に報告する旨を伝えましょう。もしくは各都道府県に設置されている労働局に「個別労働関係紛争の援助の申し込み」を行う事でもかまいません。

いずれにしてもそれらを統括している専門の方に相談してみてください。

 

産休・育休取得に心が折れてしまいそうな場合

しかしいくら子供を産む前に退職する事は損であると分かっていても、あなたに対する風当たりが強くなってしまうと心が折れてしまう場合もあるかと思います。

 

そんな時は迷わず労働基準監督署や労働局を頼るべきですが、産休・育休取得でもめた後に最もハードルが高いのが「育休後も働く意思があるのか」と言う事です。

と言うのも基本的に育児休暇は出産後も継続して雇用される必要があるためです。

 

しかし嘘でもいいんです。

ここで嘘でもいいので働き続ける意思を伝えましょう。

 

「産休・育休をとった後にすぐ辞めると嘘になるので抵抗がある」と思うかもしれませんが、そんなことを不安がる必要はありません。

 

なぜなら通常、あなたが辞めるにしろ辞めないにしろ産休・育休はあなたが持っている権利になり、それを根底から否定している職場に正攻法で攻めても無意味だからです。確かにモラルは大切かもしれませんがそれは前提として両者が正しい上で成り立つものです。あなただけが一方的に割をくらうのはどう考えても理不尽でしょう。

 

だからこそとにもかくにも産休・育休を勝ち取ることを真っ先に考えてください

 

繰り返しになりますが薬剤師の場合だと200万円以上の金額が動くことになります。

これから生まれてくる子供のためにも無知な経営者の判断でこれだけのお金を棒に振るのはどう考えてもおかしい話しです。ですから是が非でも産休・育休をとるようにしましょう。

 

初めからもめたくない女性薬剤師の就職場所

でもそもそも論で言えば産休・育休取得でもめる事自体が何の生産性もない議論ですよね。しかし女性比率が多い薬剤師業界において、この産休・育休取得が大分後進的な環境にあると思います。

ただ一方で子育てに理解のある企業も多くありますので、はじめからもめたくない人はその様な職場に転職する方が良いと思います。そしてその際には上でも紹介しましたが基本的に1年間の雇用&社会保険の加入が原則となりますので、なるべく早いうちに行動をした方がいいでしょう。

 

そしてすでに妊娠している女性薬剤師の方は育休まではしっかり働き、そしてその後に子育てに理解のある職場を探してみてください。

 

そして転職を考える際には薬キャリを利用するのがおすすめです。



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薬剤師の産休・育休取得に関するお金の話し※この様な感じで産休・育休実績のある職場を紹介してくれます。