薬剤師のお金事情

薬剤師も失業保険が貰える!目安となる金額も紹介【自己都合OK】

 

失業保険は仕事を辞めた人が新しい仕事に就くまでに貰えるものです。

では「どう考えても仕事がある薬剤師の場合は失業保険は貰えないのでは?」と考える薬剤師も多いのではないでしょうか。

 

この疑問の答えを言いますとズバリ薬剤師も失業保険を貰う事が可能となります。

もちろん自分の都合で辞める自己都合で退職した薬剤師でも失業保険を貰う事が可能です。

 

そこで今回は薬剤師の失業保険に関する不安や疑問について紹介していと思います。退職を考えてしばらくは働く気がない薬剤師の方はぜひ参考にしてみてください。

 薬剤師が失業保険を貰える条件

薬剤師の需要は高くハローワーク求人を見ても異常な数の求人がヒットし、とても「働く場所がなく就職できない」という状況ではありません。そして失業保険は就職する意思がないと支給されません。すると薬剤師は仕事があるため失業保険は貰えないのではないかと考えるのは自然な事です。

しかし仮に薬剤師であっても以下の条件を満たせば薬剤師でも失業保険を受け取る事が可能となるんです。

 

働く能力と意思が必要

失業保険を貰うことに必要な前提条件事として必要なものは働く能力と働く意思です。

まず働く能力ですが、病気であったり妊娠中であったりいわゆる「すぐに働く事ができない状態」であれば働く能力がないとみなされるため失業保険を受け取る事ができません。

 

そして重要な事が働く意思です。

そもそも失業保険は労働者の失業の防止、再就職の促進を図るために設けられているものなので、当然ながら働く意思がないと失業保険を受け取る事ができません。すると「求人があれば働かないといけないんじゃないの?」と多くの薬剤師が思うかもしれませんが、単に求人があるだけで失業保険が貰えない事はありません。

 

そもそも最近の有効求人倍率は1.5倍を下回る事がありません。

もし求人があって、そのいずれかに絶対に就職しないといけないのであれば、現在世の中に失業者はゼロと言う事になります。つまり薬剤師も求人があるから絶対に就職しないといけない訳ではなく就職する意思があれば失業保険の受給資格があります。

 

失業保険を貰うために働く意思を示す方法

では具体的に薬剤師が失業保険を貰うためにどのように働く意思を示せば良いのかという事ですが具体的にはハローワーク(職業安定所)に行って求人をパソコン検索すれば問題ありません。

これが就職活動に当てはまりますので、これを失業保険待期期間・受給期間に行えばOKです。

 

12か月以上の勤務

離職する日以前の2年間に被保険者期間(雇用保険の加入期間)が通算12か月以上ある必要があります。

被保険者期間が通算12カ月と言うのは簡単に言えば1年間以上連続して働いていれば問題ありません。

これはつまり

1年間働いて失業保険を貰う⇒1年働いて失業保険を貰う

というサイクルも可能です。もちろん薬剤師でも可能となります。

 

収入があるとダメ

失業保険を貰っている期間でもアルバイトをする事は可能です。しかし働く時間と日数によっては失業保険が貰えなくなってしまいます

 

具体的には「1週間の労働時間が20時間以上、かつ雇用期間が31日以上の雇用見込み」この場合は失業保険が貰えなくなってしまいます。ですからこれを越える時間のアルバイトは避けましょう。

また1日の労働時間が4時間未満のアルバイトだと失業保険が減額されてしまいます。薬剤師としてアルバイトをするならば時給2000円は貰えますので、もし3時間働けば6000円となり、おそらく失業保険の日額を上回ってしまいます。

裏ワザとして、もしアルバイトをするならば4時間以上をおすすめします。4時間以上アルバイトをすれば、その日は失業保険は貰えませんが、その日分を繰り越してもらえる事ができるためです。

また独立して薬局を開業しようという場合には失業保険は貰えないので注意してください。

 

薬剤師が失業保険を受け取る金額や期間

では次は具体的に薬剤師が失業保険を貰える金額や期間について触れていきます。

 

失業保険を貰うまでの期間

失業保険を貰うまでには、7日間の待期期間と3か月の給付制限期間の後になります。

ですからおおよそ3~4か月後の支給と考える必要があります。つまりすぐに貰えるわけではありませんので注意してください。

(自己都合でなく会社都合の場合は3か月の給付制限期間がカットされ、早めに受け取る事ができます)

 

貰える金額

支給額は退職前の約5~8割です(ただし上限あり)。そして失業保険は以下の条件で変わってきます。

・自己都合か会社都合
・退職前の給料
・雇用保険の加入年数

ざっくり20代で自己都合で退職し、月平均30万円もらっていた薬剤師であれば約日額5600円を90日分貰える事ができます(トータル約50万円)。

ちなみにいくら給料が高かったとしても30歳未満なら日額最高6750円、30歳以上45歳未満ならば7495円となります。(2018年の時点)

 

失業保険を貰を貰わない方が良いケース

失業保険の支給額は雇用保険の加入期間によって変わってきます。失業保険は1年間の雇用保険の加入で貰える事ができますが、1年間の雇用保険の加入期間と10年間の加入期間ではトータルで貰える金額に差が生じてしまいます。

加入期間1年⇒90日分支給
加入期間10年⇒120日分支給
※自己都合の場合

当然10年以上連続で加入していた方が多く貰えます。

そして一度失業保険を貰うとこの雇用保険の加入期間が一旦リセットされてしまいます。もしくは1年以上雇用保険を納めない場合でもリセットされてしまいます。

ですから退職して1年以内に就職する意思がある場合かつお金がすぐ必要ないと言う薬剤師の場合は失業保険は貰わない方が長い目でみれば良いケースもあります。

 

長期間休んで不安な薬剤師へ

失業保険をフルで貰うとするならば最低でも半年以上はブランクの期間ができてしまいます。そうなると「ブランクがあってもいいのだろうか」「次の就職に響くのではないか」「経歴に傷が付くのでは」と思う人も多いかと思います。

 

ただ、長い薬剤師人生においてたった1年弱ブランクがあったとしてもはっきり言って大した問題ではありません。ブランクがあったため就職できなかった薬剤師は聞いた事がありません。

 

もしあなたが再就職する際に不安だったとしても、大切なことはいざ働き始めた時にどれだけ頑張れるのかと言う事であり、それを今の段階から不安になる必要はありません。

http://newpharmacist.net/ituyamerubeki

 

仮に60歳まで働くとしても、あと2~30年は薬剤師として働かないといけない訳ですからゆっくり自分の時間を過ごすのも非常に大切だと思います。

失業保険を貰うことも1つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。