一般的な転職理論について

転職に失敗した薬剤師のこれからの戦略

 

会社を辞めて転職し、心機一転新しい職場で働き始めたは良いものの

「職場の人間関係がすでに最悪だった」「当初の契約内容とは違う条件で働かされている」「想像以上にハード過ぎて毎日ヘトヘト」

と言った問題にぶち当たり、転職してまだ間もないのにすでに辞めたいと感じている人もいるのではないでしょうか。

いわゆる薬剤師の転職の失敗です。

 

しかし「転職したばかりなので辞めるわけにもいかない」「仮に転職したとしてもまた同じ様に転職に失敗してしまうのではないか」と自分を追い込んでしまっているケースも非常に多いと思います。

 

そこで今回は

転職に失敗してしまった薬剤師は今どうすべきなのか?

もし転職するならば何を基準に転職先を選べば二度と転職に失敗しないで済むのか

と言うことについて紹介していきたいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

 

よくある薬剤師の転職失敗談

残業代が出ないのに残業が多い

転職失敗薬剤師
転職失敗薬剤師
まだ転職する前の面接の時の話しです。もし残業した場合は残業代はでるのかと質問し、その時は「残業はほとんどないので心配はいらない」と言われました。しかしいざ働き始めると毎日1時間以上の残業が当たり前にあります。もちろん残業代は出ません。それにたまに仕事が早く終わっても誰も帰る雰囲気ではなく、入社したばかりの私一人だけ先に帰るなんてことは到底できません。

典型的な残業代問題ですね。

そもそも残業が一切ない職場は珍しく時間は短くても残業があるのが一般的です。ただそれも程度の問題ですよね。明らかに必要な残業が日常的にある場合には非常に悪質な問題です。

 

人間関係が最悪

転職失敗薬剤師
転職失敗薬剤師
職場にお局薬剤師がいます。感情の起伏が激しく常に周りはピリピリしています。私は入って間もないという事もありハサミの戻す位置やPTPの輪ゴムの留め方などの業務に関して逐一注意されます。ある日薬を間違えて調剤してしまったことがあり、それを監査したお局薬剤師が鬼の形相で怒ってきました。そして今度は別の日にそのお局薬剤師が調剤した中にミスがあったのでやんわり指摘するとなぜか逆切れされてしまいました。

一緒に働くスタッフの人となりを知らずに転職した場合、場合によっては問題を起こす薬剤師の職場に当たることもあるでしょう。

 

業務が超ハード

転職失敗薬剤師
転職失敗薬剤師

総合病院の前だという事である程度忙しいのは承知の上で転職しました。給料が良かったのである程度のことは我慢して乗り切る気持ちでいました。ところが実際に働いてみると想像を絶する仕事の量。薬剤師経験が5年ある自分で必至です。こんな日々がこれから毎日続くのかと思うと仕事が憂鬱です。

実際の仕事量は募集要項だけでは分からないことも多いです。

特に大切なことが処方箋枚数もそうですが、それよりも大切な事は処方内容になります。薬剤師1人につき30枚の処方箋を捌くとしてもその30枚の質によっては激務となってしまいます。

 

契約内容と違う

転職失敗薬剤師
転職失敗薬剤師
これまで2回転職した事があるため面接の時にしっかり聞くべきことは心得ているつもりでした。実際に「残業代の有無」「有給消化は可能か」と言ったことを事前に確認していました。しかし実際は残業代は上限が決まっており、おまけにその上限も月の半分の残業で到達する程の上限です。また働き初めて半年が経ったので有給を使おうと思い、いざ有給を申請しようとすると「有給取るの?なんで?」と言われ「正当な理由がないと有給はあげられない」と言われてしまいました。

「年収600万円の求人が年収550万円だった」と言う契約が当初と異なるケースはかなり少数派だと思いますが、その他の労働条件・特に就労規則が労働基準法を超えて権限を持っている職場もあります。

 

転職に失敗した薬剤師のこれから

転職に失敗した薬剤師が辞めてもいい基準

「いくら転職に失敗したと言ってもすぐに辞めるわけにはいかない」「でもこのまま仕事を続ける自信がない」と言う人も本当に多いです。

そこでここでは転職に失敗した薬剤師が辞めてもいい基準を紹介します。

「そんな基準はないだろう」と思うかもしれませんが、実は1つ明確に存在するんです。

 

それはズバリあなたの努力次第でどうにかなる問題なのかを判断するです。

 

あなたが努力することによって転職に失敗したと思える環境を変える事ができるのか?このテーマに向かって1カ月の猶予を持って判断してください。

 

ではどうしてそうすべきなのかについて理由を説明していきます。

 

努力でカバーできる薬剤師の転職の失敗とは

まず転職に失敗と一口に言っても自分の努力次第でどうにかなる場合もあります。

例えば仕事が想像以上にハードだった場合でも、あなたが仕事に慣れることで1年後には問題なくこなせるまでに成長するかもしれません。また人間関係に問題があった場合でも徐々に打ち解けるようになり人間関係の問題が解消される可能性もあります。

とにかく働き始めて最初のうちはあらゆる事がハードモードに思えてしまい、ネガティブな要素があると転職に失敗したと考えてしまいがちです。ただもしあなたが本気で向き合う事で解決可能な悩みにであるケースも少なくありません。

しかしいつまでもズルズルと我慢して働き続けるならば自分でしっかり期限を決めて、それまで本気で努力し「やっぱり自分の努力ではどうにもならない」と思った場合はスパッとやめてしまいましょう。

 

例えば残業代が出ない職場であなたの頑張りのおかげで残業代が出る様になるのは相当難しいと思います。それにプライベートの時間を大切にするために転職したのに残業や休日出勤が多い職場の場合、それが来年になったら緩和されているとは到底思えません。

また入ってすぐにあなたの人格を否定するような人がいる場合はこれからずっと働くことを考えるとゾッとする人もいるでしょう。

 

そういう場合はあなたの努力次第ではどうにもなりませんので転職に失敗したと割り切ってください。

すぐに辞めても問題ないの?と思われるかもしれませんが、あなたは当初の契約と違う条件で働かされようとしていたわけですから何の問題もありません。職場の人間関係に関して悩む場合はむしろすぐ転職しない方が問題です。もし1カ月経ってもこの人とは絶対に分かり合えないと明確に思える場合は早めに辞める方が精神衛生上ベストな選択です。

 

今後転職に失敗しないためのコツ

では仮に辞める選択肢を選んだとして次に重要なことは言わずもがな「次は転職に失敗しない」この1点です。ただ転職に失敗したばかりのあなたは転職自体に弱気になってしまい「また転職先ですぐ辞めたくなるかも」と不安になるかもしれません。

 

そこであなたが転職に失敗しないためのコツを紹介します。

それは平均点の高い職場を求めないことです。

 

たとえば転職するならばいい条件に越したことはありませんよね。

年収は700万円。休みは年間120日。残業なし。人間関係良好。

是が非でもいい条件の職場に転職したいと考えるはずです。

そしてあなたは全部が理想の平均点の高い職場を考えると思います。

 

しかしこの場合あなたはまた同じ失敗を繰り返してしまいます。

その理由はあなたは本来転職の条件としての優先順位を間違えているからです。

 

そうです。あなたの努力ではどうにもならないことを転職の優先順位の1位に持ってこないといけないんです

 

ここでもやはりあなたの努力でどうにかなるか否かは非常に大切なテーマになってきます。

 

具体的に言えばあなたが転職の条件の優先順位としては「職場の人間関係」などのあなたの努力ではどうしようもできない地雷の職場を真っ先に排除する必要があるということです。

そしてそれらを排除した上で「休みが多い職場、給料が高い職場、残業がない職場」などの優先順位の高い転職先を選ぶ必要があります。

 

そうしない限りあなたは自分の努力ではどうにもならない職場を再び選んでしまい、そこでやはり転職に失敗したと転職の失敗の無限ループを繰り返してしまいます

転職の時はついつい年収や休みなどにばかり目が行ってしまいがちですが、それは優先順位としては2番目。1番目はあなたの努力ではどうにもできないような地雷の職場を避ける必要があります。

 

ただそれらを見極めるのは本当に困難であり、募集要項を見ただけでは100%分かりませんので転職する前は必ず面接以外に実際に働く現場を見学させてもらい、そこで実際に働いている薬剤師とじっくり話をすることが重要になってきます。

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転職の失敗はよくあること

薬剤師による転職の失敗は決して珍しいことではありません。

特に人間関係などは狭い職場でのいざこざになりますので、むしろ頻繁に起きてしまうことになります。

 

しかし転職の失敗を繰り返さないためにはしっかりと戦略を練って、あなたに合った職場を見つける必要があるため、もし転職を考える際には「自分の努力ではどうにもできない地雷の職場を避ける」ことを意識してみてください。

 

もちろんそこまでせずとも単に良い職場に恵まれる可能性もあります。しかしもう転職に失敗したくないと本気で考えるのであれば事前にやれることを徹底的にやりましょう。

 

そして現在転職に失敗してしまったと嘆いている場合は1カ月を目途に自分の努力でどうにかなる問題なのか?と言う視点から本気で向き合ってみてください。